私が使っている電動車椅子は、2007年に公費支給を受けたものです。
当初は、完成品の簡易電動車椅子でした。

出荷台数が多く、たいへん定評のある製品です。
しかし、身長が高くなく、しかも身長のわりに手足が長い私の体型には合いませんでした。
また、車椅子に座って外に活動している時間が多く、
長い日には一日あたり12時間以上にもなる私は、
標準のスリングシートで身体を痛めてしまいました。

身体を痛めつけつづけた3年間の後、
2010年に本体のみの再交付を受けました。
私の生活スタイルに合わせて、
長時間座っていても疲れにくいことで評判の
パンテーラ製品を選択しました。
ただし電動モジュールは、当初の電動車椅子に装着されていたものを使用しています。

パンテーラ製の本体はたいへん頑丈で、5年目の現在も全く問題ありません。
消耗部品はこまめに交換する必要がありますけれども、
あと10年くらいは頑張ってくれるかもしれない勢いです。

この偉大な、疲れにくい車椅子を日本にもたらして下さった
光野有次さんのご著書です。

車椅子のパンテーラと、スーパーカーの「デ・トマソ・パンテーラ」、 実は大いに関係があります。


「パンテーラの車椅子の良さは理解できるけど、お値段がちょっと」という方は、
こちら「座位質改善」のご検討を。
車椅子の座面に置いて使用する器具で、効果てきめんです。
車椅子を一台購入するよりはハードル低いかと。

さて、本題に戻ります。
問題は、7年目になる電動モジュールです。
ここ数日、

・フル充電のバッテリを装着しても電動車椅子が動かない
・ちょっとしたガタを越えた際に、電動車椅子が突然ストップしたりする

といったトラブルが相次ぎました。
寿命なのかもしれません。
いつ、どういう摩耗故障が起きてもおかしくない時期です。
コントローラーの内部、電装系のトラブルだとすれば、
素人には手のつけようがありません。
「無理やり開けてJTAGデバッグ」とかいう話は、一応「なし」ということで。

交付を受けて7年目なので
(厚労省が定めた使用期間は、2007年当時は5年でした。
 現在は意味不明の理由により6年にされていますが)
公費支給を受けること自体は可能です。
しかし、今申し込んでも、交付は何ヶ月先のことになるか分かりません。
その間にも、数多くの出張予定があります。

そこで、バッテリ・バッテリボックスの電極を見てみました。
ゴミだのサビだのが付着して、一見して「汚い」状態です。
分厚いサビは軽く金属ヘラでこすって剥がし、
持っているバッテリ全部の電極すべてと、
バッテリボックスの電極すべてに、
接点復活剤を何度か噴射して拭いてみました。

今回使用した接点復活剤。


結果。
一番トラブルの多かったバッテリも、すんなり通電できるように。
見事に復活させられました。
でも、油断せずに、新品の交付を受けるべく頑張らなくちゃ。
(ああ面倒くさい……)
事故が起こってから後悔しても遅いですからね。

私の生命、うちの猫たちの生命、
私の仕事その他を乗せて走ってくれる電動車椅子。
適切なタイミングでのモジュール交換と、
日常のメンテナンスは本当に大切です。

ちなみに、このヤマハの電動モジュール、
東南アジアで密かに人気の日本製品です。
パワフルで、故障が少なくて。
ずっとずっと、人気製品であってほしいものです。