みわよしこのなんでもブログ : 2016年08月

みわよしこのなんでもブログ

ライター・みわよしこのブログ。猫話、料理の話、車椅子での日常悲喜こもごも、時には真面目な記事も。アフィリエイトの実験場として割り切り、テーマは限定しません。



2016年08月

[死なずに生きててよかった]私が、弟と同等あるいはそれ以上に価値ある自分になれる方法

私は、3人きょうだい(自分・弟・妹)として、福岡市近郊で育ちました。
1933年生まれの父親は中学から、1939年生まれの母親は小学低学年から、戦後民主主義教育を受けて育っています。しかし両親の脳内は、戦前の「イエ」主義や、もしかすると法でも制度でもない江戸時代か何かの農村的封建思想で出来上がっていました。
「長男」である弟は、両親にとって何より尊重されるべきものでした。そこで私は壮絶なきょうだい差別を受けて育ちました。その内容について詳しくは書きませんが、幼少児の私の切実な希望は
「後ろから、弟にいきなり蹴られたり殴られたりしたくない」
「弟に痛い思いをさせられたとき、痛いと言いたい」
 「弟妹と母親が食事している同じ場所・同じ時間に、同じように、温かい食事をTVを見たり談笑したりしながら食べたい、床に正座させられ、食卓の裏や母親と弟妹の脚を見ながら食事時を過ごさせられ、何時間か後に冷えきった食事を食べるのではなく」
でした。

大きくなっていった私は、両親に理由を尋ねるようになりました。不公平だ、イヤだとは言えませんでした。
父親は、あいまいに言葉を濁して話題を変えたり、「そんなことを気にするのはおかしい」と言うばかりでした。
母親は、
「H(弟)は跡取り。女でナマイキなアンタなんか努力しても何にもなれない価値のない人間。Hは男だから立派な大人になって、たくさん稼いで、結婚して自分たちの老後を見てくれる価値ある人間」
と言うばかりでした。
それならば、客観的な「弟より価値ある自分」の証拠を作らなくては。
私は、そのように考え、さまざまな努力をしました。
しかし、学業成績は「女のくせに」「勉強だけできても」というdisりにつながるので、私の両親に対しては、あまり意味がありません。それに、あまり勉強向きでなかった弟の不機嫌や鬱屈の原因にもなり、まわり回って自分にどういう禍いがやってくるか。「成績が良かったために恐ろしいことが起こった」を、原家族の中で、私は数えきれないほど経験しています。なので、両親に対して「ヨシコはH(弟)と同じくらいには価値がある」と認めさせる目的に対しては、有効ではありません。
運動は、弟の運動能力があまりにも優れていたため、勝負にならず。
ピアノや書道にも熱心に取り組み、それなりの結果は出していましたが、弟の運動での「県大会入賞」などの成果に比べると、自分でも「価値あり」とは思えない程度でした。
では学歴か。親が認めたくなくても、周囲の人に「認めさせられる」はありうるかも。
就職して仕事を手放さずにいれば、自分の収入が弟の収入以上になるかも。そうすると、死んだり殺されたりしたときの「逸失利益」という形で、弟以上になれる。それは今の日本で誰もが納得する、命の値段。
自分だって
「自分の命が弟の命よりも高額だったら、自分の方が弟より価値がある」
は思っていません。でも、せめてそこで、「自分にも価値がある」と思いたかった。
障害者になっても、仕事は手放しませんでした。稼いでいれば「障害者だから逸失利益が低い」とはなりませんから。
でも、いろんなことがあって、仕事がほとんどできない数年間がありました。そこに原家族も関係があるのですが、それはさておきます。
2010年から2012年にかけ、父親は私に電話で、
「つつましく生きていければ、それで良かろうもん」
と繰り返し言いました。血縁からの実質的な縁切りは、それ以前、2007年に私が障害者手帳を取得したときに行われていました。
おそらく、父親は
 「生活保護で生きていけばいいだろう」
と言いたかったんだと思います。不要・有害と判断して縁を切った娘が、どこかで生活保護を受けても、「イエの恥」にはなりませんからね。

その間に、弟はキャリアを展開させ、安定した高収入の立場となり、皆さんが羨むようなステータスある女性との結婚をし、両親の深い理解と協力のもと共働きを継続し、子どもたちにも恵まれました。
「私の逸失利益が弟のそれを上回ることは、もう無理だろう」
と認めたのは、2011年末、私が47歳のときのことでした。
弟は子どもたちに恵まれたため、保険金の計算に子どもの育成・教育に必要な費用が加算されることになりました。それも含めて、私が抜き返すことは不可能でしょう。もちろん、子どものための費用の加算それ自体は、必要不可欠、当然すぎるのですけれど。
私は雨の中、外で声をあげて、手放しで泣きました。
私のそれまでの生涯をかけての闘いは、完璧な敗北に終わった。それは認めざるを得ませんでした。
人生詰んだ。
それが、偽らざる実感でした。
そして私は「余生」を生き始め、社会保障や社会福祉についての執筆活動を始めたのです。
物理やコンピュータに比べると「女っぽい」それらは、男である弟に勝つためには使えないので、関心はあっても仕事にしないできたのです。
でも、もう弟には負けが確定したのだから、最後、余生に後悔を残さないために、書いてみようと思いました。
そして現在に至ります。

つい最近、2016年6月のこと。 
私は、逸失利益を弟以上にする方法を発見しました。
あと15年くらいで、弟の子どもたちは成人し、扶養を必要としなくなります。
そのころ、弟は60歳を過ぎています。
弟が厚生年金との2階建ての年金を受給するのは何歳でのことかわかりませんが、 いずれは年金+就労収入、あるいは年金オンリー、になるでしょう。 
年金の金額でも、私は弟を抜くことができません。まず、弟の妻自身の年金もあります。
厚生年金加入者だった年数が通算で11年しかない私は、老齢年金を2階建てで満額ゲットしたって生活保護基準以下。だから、働き続けるしかないでしょう。
私がまだ働き続けているうちに、弟が働くことをやめたら?
その日以後、私の逸失利益は、弟を上回ることになります。

私は、なんと下らないことを考え続けてきて、今も考えているのでしょう?
別に、弟をぶちのめすために生まれてきたわけではなかったはずだし、そんなことがしたかったわけでもないんです。今も、したくてやっているわけではありません。
でも、私は、「自分が、少なくとも弟と同等の価値を持っている」と思いたかったんです。
生き、育ち、学び、働き、人と交流したりするにあたって、その前提条件として、「私の価値は、少なくとも弟と同等」と思いたかったんです。

4歳下の弟より一日でも長く働くことが、今の私の目標です。
そのためには、障害はあっても健康である必要があります。これは、なんとかなりそうです。弟はヘビースモーカーですけど、私は過去に一本もタバコは吸っていませんから。
「弟より一日でも長く働く」を実現するには、少なくとも向こう20年、ヘタすると25年・30年といった時間が必要です。その日まで、どうあがいても、私の逸失利益は弟を上回りません。
父親の「所詮は予定、所詮はつもり(どうせ実現しないだろう)」と嘲笑する声、何百回もぶつけられた声が聞こえる気がします。
でも、この目標に向かって努力しつつ、私は「すでに実現した」と思うことにしました。 
実現する前に、私が死んでしまうかもしれません。
でもその瞬間まで「実現した」ということにしておけば、少しでも多く希望を持って、明るい気分で過ごすことができます。それだけでも、私にとっての価値は「プライスレス」です。

52年かかりましたが、原家族トラウマを乗り越えてゆく糸口が、やっと見えてきました。
今日こう思っているだけでも、今日、生きててよかった。 

[食事の記録]桃(岡山産)、友情出演

岡山在住の知人から、見事な桃を頂戴しました。早生の「白凰」という品種だそうです。
「体調がすぐれない時は桃を食べて過ごす」とのこと。ソウルフードなんですね。
ちなみに、知人イチオシは「おかやま夢白桃」だそうです。

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食べるのが惜しいほど、見事な桃。食べなかったら、もったいない。
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まずは、切ってそのまま食べてみて。
「こんな美味い桃、生まれて初めて食べた!」という感じでした。
ついで、チーズと盛り合わせて白ワインのアテに。
チーズは、スーパーで調達したゴーダチーズです。チーズとの相性はまあまあでした。
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その翌日の晩酌です。

・右
カマンベールチーズ(コンビニで調達)とともに盛り合わせ、スダチ汁と黒胡椒をかけたもの。
白コショウのほうが適切とは思うのですが、あいにく黒胡椒しかなくてですね。

・左
春巻の皮に刷毛でオリーブオイルを塗り、桃を巻き、フライパンで表裏焼きました。
パイ包み風で、そんなに油っぽくなくて、作るのがラクチンそうなものを考えてみたところ、大当たり!
 
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チーズと一緒に、油を塗った春巻の皮で包み焼きにしてみたりも。これまたイケました。
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そのまた翌日の朝食。ヨーグルトに桃をトッピング。
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食べきりました。ああ美味しかった。でも、まだ続きがあります。

桃の皮は、スダチの搾りカス・日本酒とともに、豚塊肉のマリネに使用。
豚塊肉は茹でられ、美味しい茹で肉・美味しいチャーシュー風に化けました。

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最後に、この交友の記念として、桃の種を植木鉢に植えようと思っていたのですが、ヘルパーさんに誤って捨てられてしまいました。残念。

 

[生活の知恵的サムシング]固形石鹸は煮溶かしてジェルに

固形石鹸は、使い続けて小さくなるころには、固く泡立ちにくく、しかも扱いにくくなってしまいます。
チビた固形石鹸のための道具もありますけれど。


でも、最初から「チビた石鹸」にしない方法がありそうなものです。
私は固形石鹸を購入したら、煮溶かしてジェルにしています。
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いつでも、必要な量だけ使えます。
固形石鹸のまま使う場合にスポンジなどに付着して洗い流されてしまうことになる部分が発生しません。
液体にしたいときは、お湯で溶かせば簡単です。固形石鹸では「思い立ったら液体に」とはいきません。

今回は、マルセイユのオリーブオイル石鹸を使用。150g。
長~~~~く使えますし、いろんな用途に使い回すことを考えると、上質な無香料石鹸でいいかなあと。


パッケージから出したところ。
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鍋に入れ、水を加え、絶対に煮立たない程度の極弱火で、6~8時間かけて煮溶かします。
煮立てたらヌメヌメネトネトした石鹸の泡が吹きこぼれて散乱し、大変なことになります。ご注意を。
ずっと加熱を続けていられない(たとえば住まいを留守にするなど)なら、加熱を中断して、可能になったらまた加熱を再開するなどすれば大丈夫です。腐るものではありませんから。

水の分量は、最終的に重量で石鹸の10倍、1500ccにしました。
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少しずつは溶けていくのですが、石鹸が溶けていくと、周囲を石鹸液(しかもだんだん濃くなる)に取り囲まるということなので、溶解はしにくくなります。
2時間くらい経過すると、溶解よりは熱による軟化・液化が主になっていく感。

1時間経過したところ。
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ときどき様子を見て、いらない割り箸で穴をあけたり、割いたり。
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最後、石鹸の柔らかな塊が一部ちょぼちょぼ残っているあたりで、スティックミキサーを使って塊を砕いて均一にします。
加熱・対流だけで均一な液体にしようとすると、おそらく12時間くらいはかかると思われます。

熱く液状であるうちに保存容器に入れ、放置して室温まで温度が下がって固まるのを待ちます。
ジップロックのコンテナ(275cc)5個分の石鹸ジェルができました。
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たいへん便利です。時間かかるのが難ですが、ぜひお試しを。 

[猫ばか日記]瑠(8)、「遊ぶ」が上手になりました

2016年度になってから、人間と猫じゃらしで遊ぶことを覚えた瑠(8)。

本日2016年8月5日の瑠(8歳2ヶ月4日)。珍しく、至近距離で写真を撮らせてくれました。
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2015年9月、姉貴・摩耶(享年18)を喪ったばかりの瑠の前で、私が猫じゃらしを振り回してみたところ、「自分を攻撃している」と誤解され、唸られて本気で引っかかれてしまいました。 
幼少期に虐待されており、生後半年でアニマルシェルターに保護されて5歳まで過ごした後で我が家に来た瑠は、「人間と遊ぶ」ということを知らなかったようです。
それでも2016年度に入ると、遠くで振られる猫じゃらしを目で追ってみたりするように。
2016年6月25日、本気の狩りと遊びの区別はついていないようでしたけど、とりあえず遊べました。本猫初の快挙。
しかし、瑠は本気で猫じゃらしを押さえこみ、私の手から取り上げてしまいました。
参照:[猫ばか日記]瑠(8)、初の「撫でて」と本気猫じゃらし遊び

この頃の遊びっぷりです。2016年6月27日。緊張がうかがえます。


その後も、瑠は進歩を続けています。
約一ヶ月後、2016年7月21日は、「遊び」 というものを理解して楽しめているようです。

本気の押さえ込みで、私から猫じゃらしを奪うこともなくなりました。
それをやってしまうと遊び続けられなくなることも、理解したようです。 

瑠にはこれからも、楽しいこと嬉しいことを、たくさん覚えてほしいものです。
キミの大好きな摩耶ねーちゃん(1997-2015)も、きっと見守ってくれてるからさ。

一年前の今日、2015年8月5日の摩耶。衰えが目立ってきていました。
私は、摩耶を抱いていられることが、ただ幸せでたまりませんでした。 03
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(共著 2015.4 丸善出版)


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 (執筆協力・永島孝 2013.9 技術評論社)


「生活保護リアル」
(2013.7 日本評論社)

「生活保護リアル(Kindle版)」
あります。

「ソフト・エッジ」
(中嶋震氏との共著 2013.3 丸善ライブラリー)


「組込みエンジニアのためのハードウェア入門」
(共著 2009.10 技術評論社)

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