まだまだ残暑が続きますけれども、秋の気配が見えてきました。
高齢だったり病気がちだったりする猫と暮らす皆さんは、今年も無事に夏を越せる見通しとなり、ホッとされていることでしょう。
慢性腎不全もちの高齢猫・瑠(りゅう・12歳)がいる我が家もです。
瑠は昨年から、歯を失いはじめました。理想は「全身麻酔かけて抜歯」ですけど、基礎疾患があるため難しく、持続性の抗生物質を注射して様子を見てきました。歯が全部なくなるまで、なんとか凌げそうです。
それは良いのですが、歯がダメージを受けてても噛んで食べたい瑠の食欲は、7月末の梅雨明けから顕著に不振に。
ドライフード、ウエットフード、おやつを組み合わせ、瑠の水分とカロリー摂取ぶりに注意を向けつつ、若い咲(4)と灯(3)には適した食事。さらに肥満が目立つ咲のカロリーはなるべく抑えつつ。
でも3にゃんだと、誰が何を食べたくて実際に食べているか、事実上コントロールできないんですよね。今、流行の「ナッジ」で、「何もしないよりマシ」のレベルを少しずつ高めるくらいが精一杯です。
さてこの夏、重要性に気付いたことの1つは、「選択肢を並べて、選択は本猫に任せる」ということでした。
複数のドライフードを混ぜることは、猫の食欲をそそるノウハウとして一般的ですが、混ぜられたフード(腎臓病食2種類(概ね60パーセント)、高齢猫用1種類(概ね30パーセント)、成猫用1種類(概ね10%))の中から「今の気分はコレ」の1種類を口にしようと必死の瑠を見ていて、
「もしかして、混ぜない方がいいのかな?」とヒラメいたのです。
そこで8月は、同じ皿の中に、なるべく混ざらないように並べてみました。
8月1日。縦ストライプ状に4種類並べました。
咲と灯の大好物である煮干しを砕いたものが、少しだけ上にかけてあります。これは咲と灯に対する「お兄ちゃんだけ特別なご馳走を食べているわけではない」というカモフラージュです。
8月7日。同じくフード4種類の縦ストライプ。煮干しトッピングはありません。
咲と灯のフードを煮干しまみれにし、「あなたたちの方がご馳走」という演出に切り替えました。また、煮干しがそれほど好きではない瑠を、若猫用フードより自分のフードに引き寄せる作戦でもあります。
8月14日。出してから数分後。
この日は腎臓病療法食の1種類がツボだったようで、それだけ食べられてます。
もう1種類は大粒で、食べにくそうに見える時があります。この時期は瑠の食欲もあまりなく、硬かったり噛みにくそうな形状の粒はハサミで割ってました。苦労して噛まなくても内側の美味しい成分を味わえるため、食欲増産に役立ったようです。
翌朝、食器を見てみると、どのフードが昨日嫌われたか分かります。それを参考にして、本日のフードの配合や各々の目立たせ方を考えることができるようになりました。混ぜると、こうはいきません。
8月17日。円グラフ風に。
猫ゆえの「飽きる」という問題に、盛り付けの工夫は有効な対策であるようです。
腎臓病療法食をパクパク食べてくれるからといって、そればかりにすると、2日目や3日目にはほとんど手がつけられず、瑠が咲と灯の成猫用通常食ばかり食べていることに気がついてガックリするわけです。
高齢猫を含む多頭飼いのお宅は、どちらも、この問題で頭が痛いことでしょう。
結局は、特定のフードを食べてほしい猫がなるべく自然にそうするように工夫するしかありません。
盛り付けの工夫が「飽き」対策になるのであれば、「ウチのコが療法食を食べてくれない」という悩みが緩和されるのではないかと思います。「あ、飽きられたな」と思ったら、配合や盛り合わせ方を変えれば済むわけですから。
今朝の瑠です。
もう、噛める歯の組み合わせは無くなっているはずですが、残っている歯で噛んで味わって食べてくれました。
愛してるよ、瑠。長生きしてね。
瑠愛用の食器はこちらです。高さが足りない時は本を積み上げ、食器台代わりにしてます。
現在、瑠が食べているフードとサプリです。フードはなるべく、かかりつけ動物病院で買いましょうね。
瑠愛用の食器はこちらです。高さが足りない時は本を積み上げ、食器台代わりにしてます。
現在、瑠が食べているフードとサプリです。フードはなるべく、かかりつけ動物病院で買いましょうね。
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