瑠ちゃん、咲ちゃん。
今日は「日本国憲法」という、ここで一番大事な決まりが生まれた日です。
2017年5月1日、9歳の誕生日を祝われる瑠(りゅう・男子)。
同日、リンゴに関心を示し、1かけもらったけどオモチャにする咲(さき・女子・0歳11ヶ月)
今日は「日本国憲法」という、ここで一番大事な決まりが生まれた日です。
2017年5月1日、9歳の誕生日を祝われる瑠(りゅう・男子)。
同日、リンゴに関心を示し、1かけもらったけどオモチャにする咲(さき・女子・0歳11ヶ月)
ずーっと昔の今日、瑠ちゃんも咲ちゃんも、身体のなくなった摩耶お姉ちゃんも悠お兄ちゃんも美晴お姉ちゃんも、それからお母さんもまだ生まれていなかったとき、70年前の今日、「日本国憲法」ができました。
「日本国憲法」は、日本という国の、一番大事な決まりです。
その「国」って、何なんだろうね?
「国」を定義する
このおうちには、瑠ちゃんと咲ちゃんとお母さんがいます。
おうちのなかに、猫のヒトがふたりと、人間のヒトがひとりいます。
こんなおうちが、たくさんたくさんあつまって、「国」が出来ています。
ここは日本という国だけど、他にもたくさんの国があって、ヒトやおうちが集まって暮らしているみたいに、国が集まって暮らしているのが「世界」です。
憲法の最高法規性と上位法の優越(国連と条約の話は今回はやめておきました)
「日本国憲法」は、日本の一番大事な決まりです。
だから、日本の中のどこのおうちでも、一番大事な決まりです。
だから、日本のどこのおうちの、どの猫のヒトも人間のヒトにも、一番大事な決まりです。
瑠ちゃんと咲ちゃんにも、日本国憲法が、一番大事な決まりなんだよ。
日本国憲法前文について
一番大事な決まりの一番大事なことは、「前文」というところに書いてあります。
「これから大事なことを言うよ、大事なことはね……」ということを言うのが「前文」です。
その「前文」には、何が書いてあるのかな?
日本国憲法前文の内容
日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。
わたしたちは「このヒトなら自分の大事なことを大事にしてくれる」と思う人間のヒトに、世の中のことをお願いします。
何をお願いするかというと、このおうちの瑠ちゃんと咲ちゃんとお母さんと、これから生まれる小さい猫のヒトたちと小さい人間のヒトたちが、世界の全部のヒトたちと仲良くして、みんな「のびのび、したいようにしていいんだよ」というふうにして楽しく暮らして、「戦争」という悲しくて苦しくて痛くてお腹が空いて大変なことが、もう二度とないようにすることです。
「このヒトなら自分の大事なことを大事にしてくれる」と思った人間のヒトが本当にそうしてるかどうか、わたしたちはちゃんと見ます。
なぜなら、わたしたちのことは、わたしたちが決めるからです。
そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。
わたしたちは、「このヒトなら大丈夫」と思うから、大事なことをおまかせします。
わたしたちが一番だから、わたしたちが、このヒトは大丈夫かどうかを考えて、おまかせしていいかどうかを決めます。
みんなで大事なことを決めるためです。
みんなで大事なことを決めるためです。
みんなで決めるのは、みんなで幸せになるためです。
世界のどこでも、そうするのが一番いいんです。
だから、日本でもそうなっています。
だから、日本でもそうなっています。
知らないところで誰かが決めて、気がついたら、みんな幸せじゃなくなって楽しくないのは、ダメなんです。
日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
日本のわたしたちは、ずっとみんな幸せで楽しいのがいいです。
ケンカや取り合いがあるのは普通だけど、気に入らないヤツは死んでしまえばいい、誰かのものは自分が欲しかったら取り上げて自分のものにしていい、ってことにしたら、幸せじゃないし楽しくないです。自分も殺される、自分も取り上げられるということだからね。
猫のヒトはだいたいそういうふうにできるけど、人間のヒトは、戦争でいっぱい悲しくて痛くて辛い思いをして、もう絶対イヤだと思って、やっと「日本国憲法」という決まりを作って、言葉で「こうしましょう」ということにしたんだよ。
猫のヒトは、人間のヒトよりも、賢いところがあるんだよ。こうすればいいんだって、教えてあげようね。
(猫は日本国民であるかどうかという議論はスルーしました)
日本という国の中で、
「みんな幸せで楽しくて、殺される心配とか取り上げられる心配とかしなくていいのがいいよね?」
と決めて、本当にそうしていたら、他の国の人間のヒトが、
「日本って、日本の猫のヒトたちと人間のヒトたちって、何だかいいね」
と思ってくれます。
国と国がそんなふうにお付き合いするのは、ものすごく難しくて、まだ出来てないんだけど、いつかできると思うよ。
だって、しなきゃいけないことだから。
しなきゃ、世界の全然見えないどこかで、猫のヒトが幸せじゃなくて、人間のヒトが楽しくないから。それはイヤだよね?
われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。
猫のヒトも人間のヒトも、「自分だけよかったらいい」と思ってたら、自分だけでも幸せじゃないし、楽しくなくなります。
国もそうです。「自分の国だけよかったらいい」と思ってたら、自分の国が幸せじゃなくなります。
だから、日本の猫のヒトも人間のヒトも、他の国も、他の国の猫のヒトも人間のヒトも、「自分だけよかったらいい」はやめましょう。
そうすると、みんな幸せになれるし、みんな「あなたすごいねえ」と言えるし、みんな「あなたすごいねえ」と言われて楽しいんです。
日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。
ここは日本という国だから、まず日本の人間のヒトが、この「日本国憲法」という大事な決まりを守ります。
猫のヒトはだいたい守れているから、「守ります」と決めなくていいんじゃないかな。
でも人間のヒトは、頭はいいけど賢くないところがたくさんあるから、こういう決まりを作って守ると決めないといけないんです。
日本国憲法の現在・過去・未来
お母さんが生まれてなかった昔、70年前の今日のもっと前の昔、長い長い戦争がたくさんありました。
世界のたくさんの国が、殺したり取り上げたり、たくさんしました。
お母さんのお父さんのお父さんも、殺されました。
お母さんのお父さんのお父さんも、殺されました。
世界のたくさんの人間のヒトたちが、したくても、したくなくても、殺したり取り上げたり、殺されたり取り上げられたり、たくさんしました。
猫のヒトも、たくさん殺されました。
みんなみんな、「もう、こんなのはイヤだ」と思いました。
日本の人間のヒトたちは、いちばん「もう、こんなのはイヤだ」と思いました。
だから、この「日本国憲法」という大事な決まりを作りました。
瑠ちゃんも咲ちゃんも、この決まりを大事にして、これからも、みんなで、おうちの中を楽しくて嬉しくて幸せな場所にしようね。
お母さんも大事にするからね。
お母さんも大事にするからね。
ふたりとも、愛してるよ(はぁと)
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